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プーチンが答えなかった質問:恒例の国民対話


12月16日、プーチンは毎年恒例となっている国民とのテレビ対話を行い、4時間半にわたって、さまざまな質問に答えた。

国民にとっていま最も話題になっているのは、ミハイル・ホドルコフスキーの裁判だ。ホドルコフスキーはプーチンの最大の政敵で、かつスケールの大きい実業家として知られる。プーチンと対立したおかげで、監獄にぶち込まれているが、刑期が近く満了になるのに合わせて、もう一度裁判にかけられようとしている。その結果がどうなるか国民の関心を集めているのだ。

そのホドルコフスキーを、プーチンは「泥棒は刑務所にとどまるべきだ」と言い捨てた。実際のところは有能な反対者を野に放ちたくないのだろう。

多数の質問の中には、プーチンの答えなかったものもある。下種の勘繰りになるかもしれぬが、その先にいろいろな事情が見えてくるようだ。

「医者がわいろや謝礼金を受け取るのをやめるのはいつですか」

「ロシアの封建制度が終わるのはいつですか」

「いつになったら表現の自由と自由選挙が認められますか」

「いつになったら役人や金持ちに法律が適用されますか」

「真の民主化はまだですか」

「いつか豊かに暮らせるようになりますか」

「一体いつ政界を退く予定ですか?」

「ロシア国政の混乱はいつか終わるんですか」

「あなたの気に障る質問は、あなたの耳には届かないんですか?」

なお、上の写真(AFP提供)は、テレビ番組に出演するプーチンをうつしたものだ。





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