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ウクライナで反政府派と治安部隊が衝突



ウクライナのヤヌコーヴィチ政権を揺さぶり続けてきた反政府派の運動に、治安部隊が襲い掛かって流血事態が生じているようだ。ロイターなどによると、首都キエフで18日夜、国会にデモをかけた反政府派に治安部隊が反応、放水銃や催涙ガスを浴びせかけた。反政府派が、マイダンと呼ばれる拠点広場に退却したところ、治安部隊はこれに追い打ちをかけ、衝突は全面的な様相を帯びて来たという。このため、反政府派からは20人以上の死者が出、治安部隊も7人が死亡したという。

キエフ市内には、マイダンがすくなくとも10か所はあるといわれ、今後両者の衝突が他のマイダンを舞台に広がる可能性も指摘されている。いわば、政府側と反政府側の全面対決だ。

こんなにこじれてしまったのは、どういうわけか。ヤヌコーヴィチ政権は、反政府側の要望に耳を貸す姿勢を見せ、平和的に問題を解決しようとしてきたようだが、これを横目で見ていたプーチンが、ヤヌコーヴィチの姿勢を弱気だと受け取り、断固とした対応を求めたというのが、ことの真相だと噂されている。

反政府側の要望は、要するにウクライナがロシアから完全に自立し、西欧の一員になるということだ。それは、プーチンには許せない主張だ。それをヤヌコーヴィチは断固として跳ね返せないでいる。とんでもないことだ。というわけで、プーチン自らヤヌコーヴィチに圧力をかけた可能性はあるらしい。(写真はデモ隊からモロトフカクテルを食らった治安部隊員:APから)





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